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なぜ今クリニック経営にマーケティングが必要なのか?(前編)

2016年11月21日

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私たち開業医は、多くの場合、開業する時には「自分の理想とする診療を実現しよう」と希望を胸に抱いているものではないでしょうか。しかし実際に開業してみると、患者数が思うように伸びない、スタッフがなかなか定着しない、あるいは、患者さんが来すぎて対応が追いつかない等、様々な問題が待ち構えています。

 

そのうえ私たち医師は、医学については長い時間をかけて学んでいますが、経営については知識も経験も乏しく、どのように対処してよいかわからない難しい場面に遭遇してしまうことも少なくありません。

 

そんな私たちがクリニック経営にアプローチする際に大変有用なのは、「マーケティング」です。マーケティングというと、お金儲けのビジネスのための概念でありツールであると思われる先生もいらっしゃるかもしれませんが、マーケティングのノウハウを上手に医療に取り入れ活用することで、私たちは、問題や課題をより解決しやすくなるだけでなく、「よりよい医療」を「より多くの患者に」提供できるようになります。同時に、医療スタッフ、そして医師自身のモチベーションやQOLを向上させることも可能になり、自院を”理想のクリニック”にぐっと近づけることができるようになるのです。

 

本稿では、前編で医療におけるマーケティングとは何か、その定義や基本的な概念についてご紹介したうえで、次号後編でクリニック経営におけるマーケティングの必要性と重要性についてお話したいと思います。

 

マーケティングの定義とは?

ここで、簡単にマーケティングの定義についておさらいしてみましょう。

マーケティングの本質を一言で言うならば、「買い手と売り手の間における価値交換を効率化すること」です。売り手は製品やサービスを買い手の「ニーズ(必要性)」や「ウォンツ(欲求)」を満たすために工夫と努力を繰り返し、買い手は提供される価値に対して時間や金銭などの対価を支払います。この価値交換過程において、買い手と売り手の双方を満足させる良循環を築くことが重要になります(下図)。

 

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医療におけるマーケティングとは?

それではこのマーケティングを、医療経営の視点からどのように捉えるべきなのでしょうか。

 

現代マーケティング学の大家であるフィリップ・コトラー(ノースウェスタン大学ケロッグ経営大学院SCジョンソン特別教授)は、マーケティングを

 

「充足されていないニーズや欲求を突き止め、その重要性と潜在的な収益性を明確化・評価し、組織が最も貢献できる標的市場を選択したうえで、当該市場に最適な製品、サービス、プログラムを決定し、組織の全成員に顧客志向、顧客奉仕の姿勢を求める組織上の機能である」

 

と定義しています。

 

これを医療経営におけるマーケティングに当てはめてみると、

 

「充足されていない患者のニーズや欲求を突き止め、医学的な意義と経営的な側面からその重要性を明確化・評価し、自院が地域で最も貢献できる対象患者層を想定したうえで、対象患者層に最適な医療サービスの内容を決定し、医師含めたクリニックの全スタッフに、患者志向、社会志向の姿勢を求める組織上の機能である」

 

と定義できます。

 

この定義を改めて見てみると、医療においてマーケティング的発想と手法は決して新しいものではないことがご理解いただけるかと思います。患者本位の診察を心がけ、地域で最も患者さんに支持されているクリニックでは自然と実行していることだからです。

 

ここまで、医療におけるマーケティングの定義と基本的な概念についてお話してきましたが、いかがでしたでしょうか。後編では、クリニック経営におけるマーケティングの必要性と重要性についてご紹介いたします。

 

 

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yang201510.pngAuthor:
楊浩勇 1963年神戸市生まれ。慶應義塾大学医学部卒業。医師。
現在、医療法人健究社理事長、株式会社メディ・ウェブ代表取締役会長、慶応義塾大学医学部非常勤講師。
 
 

 

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